3.導電率計(高濃度)

WIL-102-ECH(高濃度) プラグイン型(盤内設置)

特徴

・ DINレール取り付けタイプ
・ 通信(RS-485)を介して,各種設定・校正操作が可能
・ 24 V電源に対応(形名指定による)
・ 伝送出力2点(オプション)

導電率(電気伝導率)計とは

導電率とは,液体中での電気の流れやすさを示す指標のことです。
SI単位系の導入に伴い,単位表記がS/cm(ジーメンス毎センチメートル)からS/m(ジーメンス毎メート
ル)に一般化され,正式名称も「電気伝導率(electric conductivity: EC)」に統一されました。ただし,実
社会においては今でもなじみのある導電率という名称や旧単位系のS/cmが使われています。

また,TDS換算(g/L, mg/L)も用いられることがあります。
TDSとは,Total Dissolved Solids の略で,全溶存固形物量を意味します。
溶液の導電率は,塩分や鉱物,溶存ガスの量に起因します。
導電率は,溶液の全ての物質を示す指標となり,TDSはそのうちの全溶存固形物量だけを示します。

導電率(電気伝導率)計は,河川水・湖水などの環境水,飲料水や産業で使用される水溶液など,導電率
センサを使って液体に溶け込んだ(イオン化した)物質全体の濃度などを数値化する計測器です。

導電率(電気伝導率)計 WIL-102-ECH(高濃度)の用途

農業分野
水耕栽培の液肥の
濃度管理
水耕栽培で使う養液の導電率基準を設けて液肥濃度管理に用いられています。
例えば,循環している養液への追肥制御や潅水用の養液づくり(濃縮液肥の希釈制御)に利用されています。
また,ロックウール培地やヤシガラ培地を用いた栽培の点滴潅水では,潅水前の養液と潅水後排液の導電率を比較して植物の養分吸収状態の目安にされています。
冷却塔(クーリング
タワー)の循環水
維持管理
冷却塔(クーリングタワー)の循環水に添加する薬品濃度および原水の供給管理を導電率の測定値で基準を設けて管理・制御されています。
塩分測定陸上養殖などの飼育環境で,海水濃度管理に利用されています。
環境測定最も身近に存在する水を例として説明します。
海水は,水道水や雨水よりも塩分が多く,水の中で電気を通しやすくするナトリウムイオンの状態で存在しているため導電率は高いです。
それに対し,雨水・河川水・湖水は,本来溶解しているものが少ないため導電率は生活排水よりも低いです。
導電率の低い水に不純物が混入すると導電率が上昇することから,雨水・河川水・湖水に対する不純物濃度の指標として測定されています。
その他,水道水や飲料水の品質管理にも導電率が用いられています。

外形図

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AER-102-ECH(高濃度) パネルマウント型(盤面設置)

特徴

・ 48×96 mm角,パネルマウントタイプ
・ 防滴・防塵構造 IP66対応(前面パネル)
・ 電源電圧24 V AC/DCに対応(形名指定による)
・ 接点出力2点(標準),追加2点(オプション)
・ 比例制御対応 最大4接点
・ 通信(RS-485)を介して,各種設定・校正操作が可能(オプション)
・ 伝送出力2点(オプション)

外形図

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